【Comic】2016年画業50周年!〜大和和紀オススメ作品3選〜

久しぶりの更新になります、@ngsm148です。
遅くなりましたが、今年もどうぞよろしくお願いします。

さてさて。昨年は、『りぼん』や『なかよし』などの少女漫画誌が創刊60周年をむかえ、関連書籍が刊行されたり、関連グッズが売り出されたりと、かつて少女だった頃の気持ちを思い出させてくれるできごとが盛りだくさんの1年でした。

実は、今年も少女漫画のメモリアルイヤー。『はいからさんが通る』や『あさきゆめみし』で知られる大和和紀先生の画業50周年が、今年2016年なんです。(ちなみに、来年は『ベルサイユのばら』の池田理代子先生の画業50周年。関連グッズの展開も多そうと今から期待大です!)
今回は、そんな大和先生の著書から、上にあげた代表作以外のオススメ作品をご紹介します。

■連続テレビ小説『あさが来た』が好きな人に

『ヨコハマ物語』

『ヨコハマ物語』


日本女子大学を設立した明治時代の女性実業家・広岡浅子の半生を描く、連続テレビ小説『あさが来た』。主人公・あさを演じる波瑠の快活で親しみやすい雰囲気や、玉木宏やディーン・フジオカなどのイケメン俳優の活躍もあり、人気を博しています。あさのように、文明開化の世に実業家として活躍する主人公・万里子が登場するのが『ヨコハマ物語』です。

あらすじ
明治8年、横浜の貿易商・叶屋にひきとられた卯野は、そこで同じ歳の少女・万里子に出会う。人形のように美しい顔をしながらも、いたずら好きで気の強いお嬢様・万里子と、両親を失くし、小間使いとして真面目に働く卯野は、正反対ながらも大の仲良しに。異国情緒漂う横浜で暮らす2人は、ともに海の向こうへ興味を持ち、アメリカ人が運営する英語塾で英語を学び始める。その塾には、叶屋の隣に住む万里子の幼なじみで医師を目指す少年・森太郎も通っていた。優しい森太郎に恋心を抱く卯野だったが、万里子もまた森太郎に想いを寄せていることを知り……。

Wヒロインによるラブ・ストーリーです。同じ人を好きになった者同士の恋愛模様からスタートし、徐々に2人がどんな仕事を選び、どんな相手と結婚するかという生き方の選択にまで広がっていきます。貿易商の娘として、卸売りの才能を発揮する万里子と、森太郎を追って看護婦を目指す卯野。性格も生き方も正反対の2人はそれぞれ魅力的ですが、私が特に好きなのは、万里子。お嬢様育ちの気高さがあるがゆえに、なかなか恋に素直になれないし、どこかにもろさがある。そんな人間らしい弱さがとてもかわいらしい女性です。

■『あさきゆめみし』が好きな人に

『ラブ・パック』

『ラブ・パック』


源氏物語を漫画化した『あさきゆめみし』。学生時代に古文の学習の一環として読んだ方も多いと思います。文庫版で全7巻。美麗なイラストで描かれる、光源氏とその息子・薫の君(厳密には血の繋がりはない)二代にわたる大ロマンに酔いしれた人も多いのではないでしょうか。その『あさきゆめみし』以前に源氏物語をパロディー化した作品が、『ラブ・パック』です。

あらすじ
舞台は平安京。お転婆娘・菜の君は、母に言われてやってきた女官登用試験の会場で、都中の女性の憧れの存在・光源氏に出会い、彼のお世話係をすることに。プレイボーイの光源氏にまったくなびかない菜の君の心には、幼い頃に結婚の約束をかわした名前も知らない若君がいた。ある日、光源氏の遣いで近くの屋敷にでかけた菜の君の前に、平安京を騒がす疾風(かぜ)という名の夜盗が現れる。光源氏そっくりの顔をした疾風が、実は貴族から奪った財宝を貧しい人々に施していることを知り、菜の君は次第に疾風に惹かれてく。

『あさきゆめみし』と同じ『源氏物語』を扱いながらも、こちらはストーリーがほぼオリジナルで描かれたラブ・コメディー。光源氏の母・桐壺の霊や紫の上を男性化した美少年・紫の宮など、『源氏物語』でおなじみのキャラクターも登場するので、『源氏物語』ファンも楽しめること請け合いです。主人公・菜の君は、勉強そっちのけで遊んだり、家出をしたりと、恋よりも遊びに夢中のお転婆娘。コロコロと変わる表情は、まるで『はいからさんが通る』の紅緒のよう。大和先生らしいチャーミングな女の子で、つい応援したくなってしまいます。

■萩尾望都作品が好きな人に

『薔薇子爵』

『薔薇子爵』


ここまでご紹介した2作品のように、王道ラブ・コメディーが人気の大和先生の作品。文学的な作品が多い萩尾望都とは対照的に感じる方も多いかもしれませんが、中には『薔薇子爵』のように少し変わった作風のものもあるんです。

あらすじ
18世紀末のフランス。深い森の中に、真っ赤なバラに囲まれた大きな屋敷があった。旅の途中、森で迷った少女・フェーデは、手違いから新しい家庭教師として屋敷に住み込むことに。屋敷の主は、ギリシア風の衣装を身にまとう美貌の青年・ギデオン。ともに暮らすうちに、フェーデはギデオンが男性でも、女性でもない、性を超越した謎の存在であることに気がつき…。

ギデオンという美貌の青年(?)が登場する4作品が収録された短編集です。バラに囲まれた屋敷、モン・サン=ミシェル、ギリシアなど、場所と時代を超えて各地で人々を魅了し、不思議なできごとに対面するギデオン。男性か女性か、はたまた天使か悪魔か。ギデオン自身、自分が何者なのかわからないまま物語は進んで行きます。大和先生の作品の中では、かなりSFチックな異色作ではないでしょうか。ギデオンの憂いをおびた美しい表情と、性や種を超えたミステリアスな雰囲気は、どことなく『ポーの一族』のエドガーに通じるところも。美しいギデオンが主役の本作、大和先生の美麗なイラストを存分に楽しむことができます。

いかがでしたでしょうか?
『はいからさんが通る』『あさきゆめみし』しか読んだことがないという方も多いかなと思い、『薔薇子爵』のように少し変わりダネも紹介してみました。
大和先生は現在『BE・LOVE』誌上で、安土桃山〜江戸時代を生きた実在の人物・小野於通が主人公の「イシュタルの娘〜小野於通伝〜」を不定期連載中。過去作だけでなく、こちらもぜひ楽しんでみてください。

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