〜このままでは終われない女たちの挑戦〜『マーベラス・ミセス・メイゼル』

こんにちは、Chiaです。冬の寒さが訪れた今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。今回は、もうすぐやってくるホリデーシーズンにぴったりなドラマ『マーベラス・ミセス・メイゼル』をご紹介します。製作総指揮を務めたのは、ドラマ『ギルモア・ガールズ』でも知られるエイミー・シャーマン=パラディーノ。Amazonプライムで2017年の11月にシーズン1が放送され、今年の12月5日にシーズン2が公開されたばかりです。そして、現段階ではシリーズ3までの製作が決定しています。

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2018年のゴールデン・グローブでは、コメディシリーズ部門で作品賞と主演女優賞を受賞しました。エミーではコメディのジャンルにおいて全7部門のうち候補に6部門が候補に選ばれ、そのうちの5部門を獲得。過去10年を遡ってみても、コメディで5部門以上獲得したのは2011年の『モダン・ファミリー』だけです。人気コメディドラマでも票が割れてなかなか受賞にならないことが多い賞レースでの、久しぶりの快挙と言えます。また、評論家のレビューをまとめたサイト「Rotton Tomatoes」では95%という高い評価を受けています。
では、このドラマの魅力とは一体何なのでしょうか。

マーベラスな専業主婦、ミセス・メイゼル

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物語の舞台は1958年のニューヨーク。主人公であるミリアム・”ミッジ”・メイゼル(レイチェル・ブロズナハン)は、夫のジョール(マイケル・ゼゲン)と二人の子どもがいる裕福な専業主婦。当時の企業広告で見られるような女性像を体現しており、完璧なヘアメイクとファッションに身を包み、アッパー・ウエスト・サイドのマンションで充実した生活を送っていました。50年代といえば、西欧では子どもを産んだ女性のほとんどが仕事を辞めて家庭に入っていた時代。アメリカでは出産後も働く女性は約11%ほどだったそうです。ミッジは名門女子大を優秀な成績で卒業した後、結婚と出産を経て専業主婦になりました。彼女は何事に対しても一生懸命、前向きな姿勢で取り組みます。同時代の郊外の若い夫婦を描いた映画『レボリューショナリー・ロード』や、それよりも少し後の1960年代のNYの広告業界を舞台とするドラマ『マッド・メン』で登場する郊外の専業主婦たちのように、倦怠と寂しさを内に秘め、もどかしい気持ちで日々を過ごしている女性ではないのです。エイミー・シャーマン=パラディーノは「彼女の時代において、ミッジはとても素晴らしい生活を築き挙げたの。だから彼女には誇らしく思って欲しかった。それに私が思うに、結婚して子供がいて幸せに暮らし、その生き方に満足することは何も悪いことではないのですから」とインタビューで話しています。
しかしあることをきっかけにミッジの暮らしは一変し、そこから物語は意外な展開を見せます。

主人公ミッジを演じるのは、『ハウス・オブ・カード』のレイチェル役でも知られるレイチェル・ブロズナハン。レイチェル自身はミッジについて「とても勇敢な人。私よりも勇敢です。それを伝えられたら良いと思います。」と語っています。その言葉通り、彼女は大胆で型破りな行動に出るのです。

2. スタンダップコメディーの世界

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その行動とは、なんとスタンダップコメディーの世界に飛び込むこと。「あること」をきっかけにして酔っ払ったミッジが訪れたのが、グリニッジヴィレッジにあるコーヒーハウスです。そこは、かつてボブ・ディランも演奏した伝説的な店「ガスライト・カフェ」(※1971年閉店)でした。その店では、夫のジョールも余暇にスタンダップ・コメディを披露していたことがありました。

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ミッジがこの世界に入ることになったシーンは最大の見せ場でもあるのですが、まるで本物の舞台を見ているようで引き込まれてしまいます。その臨場感をどう作り上げたのだろうと思っていましたが、実はエイミー・シャーマン=パラディーノの父親は、スタンダップ・コメディアン(ダン・パラディーノ)だったとか。Vanity誌のインタビューではこのように話しています。

「不思議なもので、私の父はスタンダップコメディアンでした。だから互いを笑わせようとばかりするユダヤ系の人たち(エイミーはユダヤ系)に囲まれて育ったんです。(中略)そして私はコメディーストアで働いていたこともあります。だからこのドラマは、誰か特定のコメディアンを意識的にオマージュしたものではなくて、私が経験した当時の感覚を元にしました。」

コメディーの世界を実際に見守っていた彼女だからこそ、フィクションの枠を超えたリアリティーを表現できたのではないでしょうか。華々しい成功とは別に、当時のコメディアンが抱えていた挫折や孤独、芸風や女性芸人に対しての風当たりの強さも描かれています。ミッジにその世界を案内してくれる人物として登場するのが、レニー・ブルースというのも象徴的であるような気がします。レニーはちょうど同じ時代に活躍した、ユダヤ系のコメディアンです。社会におけるタブーに切り込んだユーモアを得意としていましたが、数々の言動によって厳しく処罰されたために、アメリカの言論の自由における重要な人物となりました。このドラマは、時代に翻弄されながらも歴史を切り開いた、レニーのようなコメディ界の先駆者たちへの賛辞であるように感じます。また、ミッジ役のレイチェルは、初期の女性コメディアンであるジョーン・リバーズやジーン・キャロルといった人たちを参考に役作りをしたと言っています。

3. 台詞が織りなす人間ドラマ

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エイミーが手がけたドラマ『ギルモア・ガールズ』と同様に、このドラマでは登場人物たちがとにかくよく喋ります。まるでピンポンのように早いペースで繰り広げられる、ウィットに富んだ会話は、ミッジのコメディセンスを裏付けているかのよう。Vulture.comが「エイミー・シャーマン=パラディーノのドラマの特徴」として最初に挙げたのが、この”The One-of-a-Kind Dialogue”、つまり独特な対話です。コメディドラマの成功の鍵を握るのは、限られた人物関係の中でいかに面白い会話を引き出すかということではないでしょうか。日常の出来事が特別だと思えるのは、誰かが何気なく言った、気の利いた一言のおかげかもしれません。そういう瞬間が、このドラマには何度も訪れます。物語が思わぬ方向に進んで行くのも、膨大な量の対話から溢れた本心がきっかけになっていたりするので面白いです。

ではここで、登場人物たちを少しだけご紹介したいと思います。

ジョール・メイゼル(マイケル・ゼゲン)ーミッジの夫。叔父の会社の副社長を務め、時折スタンダップコメディーの舞台に立つ。

スージー・マイヤソン(アレックス・ボースタイン)ガスライト・カフェの従業員。

エイブ・ワイスマン(トニー・シャルーブ)ーミッジの父。コロンビア大学の数学教授。

ローズ・ワイスマン(マリン・ヒンクル)ーミッジの母。

モイシ・メイゼル(ケヴィン・ポラック)ージョールの父。アパレル工場経営者。

シャーリー・メイゼル(キャロライン・アーロン)ージョールの母。

4. 1950年代から現代へ

『マーベラス・ミセス・メイゼル』は旧体制の社会の価値観と、若い世代の価値観がずれ始めていた頃の話です。ミッジは母親が持つ価値観を受け継ぎながらも、自分だけの生き方を模索します。ミッジの大胆な行動力、機知に富んだ話ぶり、ステージ映えする美貌、そして何よりも、逆境を跳ね除けるエネルギーは、確かな変化を迎える時代にふさわしいものです。また、ミッジのマネージャーであるスージーに対しても同じことを感じます。

舞台となる50年代後半のニューヨークは、様々な文化が変容の兆しを見せていました。40年代にビバップと呼ばれるジャズが人気を博し、作中でも流れるチャーリー・パーカーらの音楽が全盛期を迎えました。また、アレン・ギンズバーグとジャック・ケルアックらがビバップの影響を受けて詩や小説を発表し、ビートジェネレーションと呼ばれるムーブメントを起こしました。ファッション界では、のちにVOGUE編集長になるダイアナ・ヴリーランドが『ハーパース・バザー』のファッションを担当していた時代です。ちなみに、ミッジの衣装もこのドラマのためだけに作られたものがほとんどで、オードリー・ヘップバーン、エリザベス・テイラー、グレース・ケリーなどを彷彿させる素晴らしいものとなっています。
60年代はいよいよ若者文化が花開く時代となります。1963年に出版されたベティ・フリーダンの『フェミニン・ミスティーク』はフェミニズム第二の波の先駆けとなり、後に起こる女性解放運動=ウーマン・リブに対しても大きな刺激となりました。60年代半ばにアメリカ国内ではベトナム戦争に対する反戦運動が起こり、各地で開かれた抗議デモには多くの若者が参加します。

『マーベラス・ミセス・メイゼル』を観て思うのは、時代が変化しても、変わらない人々の姿があるということです。どんなに打ちのめされても、人生という舞台に立ち続けようとします。他の誰かを演じるのではなく、自分自身でありたいというミッジ。それは過酷で、孤独な挑戦でもあります。だからこそ自分の信念を貫く彼女のコメディは、観客に笑いだけでなく、勇気と希望を与えるのでしょう。

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参考資料

https://en.wikipedia.org/wiki/Housewife

https://www.instyle.com/reviews-coverage/tv-shows/rachel-brosnahan-mrs-maisel-golden-globes-joan-rivers

https://www.vanityfair.com/hollywood/2017/03/gilmore-girls-amy-sherman-palladino-amazon-pilot-marvelous-mrs-maisel

https://ja.wikipedia.org/wiki/レニー・ブルース

https://www.vulture.com/2017/11/amy-sherman-palladino-tv-show-elements.html

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【Travel】アメリカ・ニューオーリンズで「Sonder」に泊まってみた

こんにちは、ガーリエンヌです。

9月に夫婦で、アメリカ南部を旅行してきました。
2番目の目的地・ニューオーリンズではアメリカ駐在中の友人夫婦と合流。せっかくなので同じ宿に泊まることにしました。

最初はホテルやAirBnBで4人泊まれるところを探していたのですが、「Sonder」という新しい宿泊サービスを発見し、試してみることに。
とても素晴らしい経験だったので、詳細をお伝えします!

我々が泊まった部屋のリビング。ヴィンテージ風のシックなインテリアが特徴

アメリカの新しい宿泊サービス「Sonder」。予約方法や設備は?

Sonderは2014年から始まったサービス。キッチンや洗濯機などの設備がある、旅行者向けのサービスアパートメントです。
民泊との大きな違いは、Sonderという会社が一括して物件を所有・管理しており、インテリアや備品がコーディネートされていること。逆にホテルとの大きな違いは、フロントやコンシェルジュが常駐しておらず、チェックイン・チェックアウトを無人で行うこと。

今では、ニューオーリンズをはじめ、ニューヨーク、サンフランシスコ、シカゴ、マイアミ、ボストン、トロントなどの北米や、ロンドン、ローマなどヨーロッパ、計11都市で展開しています。さらにニューオーリンズだけでも150部屋以上ありました。

我々が泊まった「Vintage 2BR in Arts/Warehouse District」は、主要観光地であるフレンチクォーターから歩いて10分程度。
近年開発が進んでいるおしゃれなエリアで、近くにはAce Hotelも。またルイジアナ州のローカル高級スーパー・Rousesも歩いてすぐで、非常に便利な立地でした。

●2組で泊まってもプライバシーが保たれる
まず惹かれたのは、2bed/2bathroomの部屋が豊富なこと。2夫婦で泊まっても、寝室とトイレ&浴室を別々に使えると、プラバシーが守られてかなり助かりました。

●インテリアがおしゃれ
そしてインテリアがとにかくおしゃれ! 公式サイトから選ぶ際、ヴィンテージ風からモダンまでいろんなインテリアの部屋があって、楽しく悩みました。

我々夫婦が使ったシックなベッドルーム。ベッドは2人で寝ても十分な広さです。サイドの小机は、なにげに天板を引き出して使える構造で使い勝手よし。
広いウォークインクローゼットつき。アイロンも常備されています。

友人夫婦が使ったほうのベッドルーム。同じ部屋でもインテリアがまったく違って選ぶ楽しみがあります。

●使い勝手のいいキッチン&リビング

sonder.comより転載

部屋にはキッチンとリビングがあり、自宅のようにくつろぐことができるのも、ホテルとの大きな違い。テーブルで朝食をとったり、ソファでお酒を飲んでくつろいだりと、ゆったり過ごすことができました。

包丁やフライパンなど一通りのキッチンツールがあり、料理も気軽にできます。お皿、グラスも揃っています。

塩、砂糖、オリーブオイルといった基本的な調味料以外に、電気ポットやコーヒーメーカーも完備。ティーバッグはNY発の高級ブランド、Harney&Sonsのもの。「Japanese Sencha」があるのも嬉しい!

アメリカはどうしても外食費が高くなるので、キッチンで朝食や夜食を調理できるのはコスパ的にも助かりました。
料理するほどでなくても、電子レンジや冷蔵庫があると、なにかと役に立ちます。

●汚れ物を洗濯できる

sonder.comより転載

9月のアメリカ南部はまだまだ暑く、けっこう汗をかきました。そんなとき部屋で洗濯できたのはかなり助かりました!
アメリカの洗濯機は、洗濯機と乾燥機がセットになっているので、ベランダに干さなくても問題なし。洗剤は日本から1回用のミニパックを持っていきました。
帰国前日にも洗濯。旅行中の汚れ物を最大限なくすことで、「疲れて旅行から帰ってきて、たくさん洗濯しないといけない」という手間を省けたのもよかったです。

●お手頃なお値段
気になるお値段ですが、我々の部屋は3泊して約5万5000円でした。2組で泊まったので、1組1泊9000円程度。ニューオーリンズのホテル代の相場から考えると、広さ・設備・立地でこの価格はかなりお値打ちだったと思います。
値段は曜日や状況によって変動するよう。土曜日はお高めでした。

私たちは頼みませんでしたが、連絡すればタオルの変更などもすぐしてくれるそう。お風呂はシャンプー、トリートメント、石けん、ボディクリームの基本アメニティーがそろっていました。

またセキュリティーですが、建物の入り口と、部屋の入り口、2回暗証番号を入力する形式。
暗証番号は定期的に変更されるようで、滞在中も建物の入り口は一度変更されました。
変更内容はショートメッセージで届きます。問い合わせは24時間対応しているようです。

●返金が遅かった
ここまで褒めちぎってきましたが、気になった点がひとつ。それは、返金が遅かったこと。
当初booking.comで予約したのですが、日程変更があり、一度キャンセルしてSonder公式サイトから予約し直したという経緯があります。

booking.comはキャンセル無料期間内に手続きしたので安心…と思いきや、1か月たっても返金されない!
不安になってSonder公式サイトから問い合わせたところ、「ごめんごめん! すぐに手続きします」と返事が…。このあたりは日本の感覚で待っているだけではダメなときもあるかもしれません。返事がきてから10日以内にはちゃんと返金されました。

返金されるまで不安はありましたが、諸々の問い合わせに返事をくれるスピードが速いのはよかったです。

都市ごとの「Sonder」のインテリアを見比べるのも楽しい

11都市で展開しているSonder。どの部屋も洗練されたインテリアですが、都市ごとに特徴があるのも面白い。

sonder.comより転載

モノトーンがシックなニューヨーク。

sonder.comより転載

陽光溢れるリビング。マイアミ。

sonder.comより転載

スカル小物が効いているロンドンの部屋。

2人用、さらには6人用の部屋もあるSonder。建物によっては、プールやジムが使えるところも。
ファミリーや複数のカップルで旅行する際、宿の選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。そして日本にも進出してほしい!(@girliennes)

【MUSIC】秋の夜長にジャズはいかが?初心者も聴きやすい新世代のアーティストたち

こんにちは、Chiaです。猛暑の夏が過ぎて涼しくなり、ホッとしている方も多いのではないのでしょうか。
今回は芸術の秋ということで、好きな音楽のジャンルの一つであるジャズについてお話したいと思います。

ジャズを聴くようになったのは、大学時代に卒業論文でビートニクについて調べたことがきっかけで、チャーリー・パーカーやディジー・ガレスピーに代表されるビバップのアーティストたちや、その後のモダンジャズに興味を持ったからです。ジャズクラブに初めて足を運んだのもこの頃でした。ただ、当時はまだ自分が背伸びしている気がして、ジャズ=大人の音楽という印象でした。

その意識が変わったのが、数年前ぐらいからでしょうか。ジャズと日本の歴史に関する本を読んだことと、ここ数年で「新世代ジャズ」と呼ばれる若いミュージシャンたちの活躍がめざましいこともあって、新旧問わずジャズを聴く回数が自然と増えていきました。ロックというジャンルに拘っていた自分も、以前から好きなバンドがジャズの要素を取り入れていたことに気がついたり、新たな発見があったのも嬉しかったです。

今回はそんな若いアーティストの中から、お気に入りの人たちを紹介したいと思います。モダン・ジャズの系譜を受け継ぐ演奏を聴かせてくれるアーティストもいれば、ロックやヒップホップとの融合で新境地を見せてくれるアーティストもいて、今後が楽しみになるばかりです。

Flying Lotus (フライング・ロータス)

先月のソニックマニアでも素晴らしいライブを見せてくれたフライング・ロータス。2014年にリリースされたアルバム『You’re Dead!』からの一曲、”Never Catch Me”は色々な意味で衝撃でした。美しいピアノの旋律、軽やかでタイトなドラム、唸るようなベース、ケンドリック・ラマーのラップ、全てが不思議な調和で成り立っていて、プロデューサーとしてのフライング・ロータスの凄さを物語っています。しかもジョン・コルトレーンが大叔父だと聞いて驚きました。

Thundercat (サンダーキャット)

フライング・ロータスが主催するレーベル、Brainfeeder所属アーティストで、”Never CatchMe”でも特徴的なベースサウンドを披露したのがサンダーキャットです。アルバムのジャケットの怪しさに怯んではいけません。6弦ベースを自在に操り、今までのベースという楽器の概念を覆すような表現に驚かされます。フジロックで観たライブも、あまりの超絶技巧ぶりに思わず笑ってしまうぐらいに凄かったです。

Kamasi Washington (カマシ・ワシントン)

同じくBrainfeeder所属のカマシ・ワシントン。サンダー・キャットとは3歳からの幼馴染で、ジャズミュージシャンの父親同士が知り合いだったとか。ジャズミュージシャン二世が、新世代ジャズの勢いを生み出してるんだなと思わされます。他のBrainfeeder勢と比べると、違うジャンルとのクロスオーバーというよりは、ジャズの歴史を深く探求しているようなスタイルが特徴。新旧問わずジャズ・アーティストとの親交が深く、高校~大学を通して音楽を専攻していたと聞いて納得しました。

以前観に行ったライブでは、アルバムにも収録されていたスタンダード・ジャズナンバー、”Cherokee”を情緒たっぷりかつモダンなアレンジで披露してくれたのも印象的でした。

Robert Clasper (ロバート・グラスパー)

先日東京ジャズで行われたハービー・ハンコックとの共演も記憶に新しい、新世代ジャズの代名詞ともなったロバート・グラスパー。ロバート・グラスパー・エクスペリメント名義でリリースされた『Black Radio』の噂を聞いたのはいつだったか覚えていませんが、初めて聴いた時はジャズというよりもR&Bやヒップホップの印象が強く残ったのを覚えています。

ロバート自身、インタビューで「ジャズ以外のファンへのアプローチ」を強く意識した作品であることを述べている通り、クロスオーバーによって既存の楽曲の新しい解釈、ファン層の拡大に成功した作品と言えます。エリカ・バドゥが歌う”Afro Blue”やレイラ・ハサウェイによるシャーデー”Cherish the Day”の美しいカバーがあるかと思えば、ラップも飛び出し、ロックからはデヴィッド・ボウイとニルヴァーナの楽曲をセレクトするなど、クロスオーバーを印象付けるエポックメイキング的な作品となったのは確かだと思います。

また、トリオやR+R=NOW名義の作品では、よりジャズ色が強い一面を見せてくれます。今後もシーンを牽引してくれる存在として活躍を期待しています。

Christian Scott (クリスチャン・スコット)

上で挙げたR+R=NOWにも参加し、トランペット奏者、作曲家、レーベルオーナーとして活躍するクリスチャン・スコット。NPRのTiny Desk Concertという動画が好きでよく観るのですが、そこで演奏したクリスチャンの民族音楽を感じるダイナミックなアレンジから、メロウで繊細な音色を奏でる表現力の豊かさに魅了されました。

2013年に参加したネクスト・コレクティブという名義でのアルバム『Cover Art』でBon IverやGrizzly Bearのカバーを披露していて、フェイバリット名前を挙げたRadioheadのトム・ヨークからの指名でAtoms for Peaceのライブにもゲスト参加するなど、インディーロックに造詣が深いことも、彼の音楽に大きな影響を与えているのだと思わされます。

Go Go Penguin (ゴーゴーペンギン)

場所を変えて、今度はUKのジャズシーンより。マンチェスター出身、ピアノ、ドラム、コントラバスのピアノトリオであるゴーゴーペンギン。ジャズとエロトロニカやポストロックの融合と称される彼らの音楽は、滑らかで緩急自在で心地良いのにスリリング。生演奏しているということを忘れてしまいそうなぐらい正確で、3人の息がぴったりと合わさっています。

ピアニストのクリスは「エレクトロニックサウンドやテクニックを生の楽器で表現したり、真似したりするのはとても楽しい」と語っていて、11歳から聴いていたUnderworldが好きだそうです。他にも坂本龍一やDabrye、Daudi Matsiko、Mark Pritchardなどの名前を挙げています。(※1)秋には来日公演を控えていて、冬にはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでも演奏する彼らから、今後も目が離せません。

(※1)REVOLVER「A HUMDRUM STAR: THE GOGO PENGUIN INTERVIEW」
http://projectrevolver.org/features/interviews/humdrum-star-gogo-penguin-interview/

King Krule (キング・クルエル)

ロンドンのジャズシーンについて、昨年あたりから海外でも日本でも、色々な記事を目にするようになりました。以前からダブステップやグライムなどのジャンルを生んだ南ロンドンの音楽シーンに注目が集まっていましたが、ジャズも同じく南ロンドン出身の若いアーティストが目立つようになりました。SNSやSpotifyの普及により、ジャンルを問わずに聴くリスナーと演奏するアーティストが増え、双方にとって良いサイクルが出来上がっている気がします。

キング・クルエルことアーチー・マーシャルの音楽を表すとすれば、ロック/パンク/ジャズ/ブルース/ダブステップetcという雑食な感じなのですが、好んで聴いていたというジャズは重要な要素を占めています。かと思えば、90~00年代ロックの影響もギターリフに見え隠れするのが面白い。

まだ弱冠24歳だとは思えないしゃがれた声で呟くように歌うボーカルスタイルは、チェット・ベイカー、イアン・デューリー、ジョー・ストラマーに影響を受けたそう。(※2)また、出身地である南ロンドンのペッカムの音楽シーンが拡大しすぎたと感じていることなどをSPIN誌に語ってるのも興味深いです。(※3)

(※2)Pitchfork
https://pitchfork.com/features/rising/8696-king-krule/

(※3)SPIN 「King Krule Shares the Secrets of The Ooz」https://www.spin.com/featured/king-krule-the-ooz-interview/

Joe Armon-Jones (ジョー・アーモン・ジョーンズ)

最近気になっているのが、ジョー・アーモン・ジョーンズ。キーボード奏者であり、UKジャズの中でも重要なバンドであるエズラ・コレクティヴの一員でありながら、コンポーザー/プロデューサーとしての役目も果たしています。また、彼も新世代ジャズの他のアーティストと同じく、ピアニストの父親と歌手の母親を両親に持ち、ジャズを聴いて育ったというバックグラウンドがあります。

昨年リリースしたMaxwell Owen(マックウェル・オーウェン)とのEP『Idiom』も充実の内容でしたが、今年の春にリリースされた初のソロアルバム『Starting Today』ではロンドンのジャズシーンを彩る豪華なゲスト陣と共に、色彩豊かなサウンドを聞かせてくれます。Brainfeederのアーティストを引き合いに出されますが、このアルバムはジョーが4~5ヶ月かけて自分でミックスとプロデュースを手掛けたそう。(※4)Flying Lotusと同じく、雑食な音楽をまとめ上げるプロデューサーとしての手腕の鮮やかさを感じる一枚です。
(※4)bandcamp Daily 「Joe Armon-Jones Captures the Pluralistic Grooves of ModernLondon Jazz」
https://daily.bandcamp.com/?s=Joe+armon+&submit=Search

いかがでしたでしょうか。私はこの秋もいくつかのジャズライブに足を運びたいなと思っています。
気になった方は、ぜひ一度聴いてみてくださいね。(Chia@skintmint)

参考資料
Fader 「9 U.K. Artists Making Jazz Feel Brand New」
http://www.thefader.com/2016/12/19/uk-jazz-artists-shabaka-hutchings-yussef-kamaal
The Guardian「The UK jazz invasion: ‘I’m sure that some purists wouldn’t even call it
jazz’」
https://www.theguardian.com/culture/2017/mar/15/jazz-london-moses-boyd-unitedvibrations
i-D「jazz, but not as you know it」
https://i-d.vice.com/en_uk/article/qvwj3m/jazz-but-not-as-you-knew-it
XLR8L 「London’s Experimental Jazz Renaissance」
https://www.xlr8r.com/features/londons-experimental-jazz-renaissance

【Life】Maker Faire Tokyo 2018に行ってきました

皆さん、こんにちは。ズバリです。まだまだ残暑が厳しくて疲れてしまいますね。
そんな暑さの中、今夏も毎週末にさまざまなイベントが催されていますが、
私は8/4(土)・8/5(日)に開催されたMaker Faire Tokyo 2018に行ってきました。

Maker FaireはDIYの展示会のようなイベントで、一般の人や企業が独自のアイデアで作ったものを各ブースで紹介しています。自分の作品を紹介する展示会というと文学フリマやデザインフェスタなどがありますが、そのギーク版といった感じ。サンフランシスコではじめて開催されて世界各地に広まりました。
http://makezine.jp/event/mft2018/

さて、今回、私がメインで見て回ったのはNerdy Derby(ナーディー・ダービー)という参加型のイベント。下記の紹介動画にある通り、少ない部品で簡単に組み立てられるミニチュアカーを好きなようにデコレーションして走らせます。

Nerdy Derbyの特徴は「ルール無用」ということ。ミニチュアカーの土台の組み立て方の説明はありますが、その後どんなカーにしていくかは自分次第。会場にデコレーション用のパーツと工具も用意されているので、あとは好きに作っていくだけ。このイベントの参加者は子どもたちが中心ですが、性別関係なく皆の想像力が遺憾なく発揮されていて、大人はとても及ばないなあと思った次第でした。
シンプルだけれど、「速さ」だけでなく「遅さ」を競うレースがあったり、難関コースも用意されたりとやりこみ要素の多いNerdy Derby。私と友人たちは何時間も制作に取り組み、来年参加するときは、1日このイベントに費やそうという結論に至りました。
ちなみに、私が見ている限りで一番早かったカーは土台に、中身が入っている状態のペットボトルをくくりつけたカーでした。安定感もスピードも抜群だし、アイデアも斬新で最高でした。

上の写真は私と友人たちが作ったカー。右端の金色のカーが私が作ったもの。何となく悪役っぽさが漂うカーたち。

他にはこうしたものたち↓を見てきました。
スター・ウォーズのBB-8。写真がちょっと見切れてますが、親指を立てるとちゃんと応えてくれました。他にもカイロ・レンのコスプレの人がいたり、ちゃんと動く(飛びはしない)箒に乗ったハリー・ポッターのコスプレの人がいたりと、映画ファンにも楽しい場となっています!このテラリウム、アグリウムといって「食べられる景色をつくろう」というコンセプトで作られていて、なかに植えられているスプラウトは収穫して食べることができるそう。朝方と夕方に自動でミストが噴射される仕組みになっています。クラウドファンディングを行っていて、スターターキットも購入できるようになっています。https://www.makuake.com/project/agrium/


こちらは友人が購入したスマホ顕微鏡 μHandyの紹介動画。スマホやタブレットのカメラに取り付けるだけで、顕微鏡としての機能を果たすので出先での観察や撮影が可能という優れものです。
https://jp.loveuhandy.com/

以上、Maker Faire Tokyo 2018のレポートでした。映画でも最近DIY要素の強い作品が作られていたり、学校の授業にもプログラミングが取り入れられようとしていたり、「Makerムーブメント」は今後も盛り上がっていく分野なのかなと思いました。あと、理系とかギーク的なものについて、男性が得意・好きといったイメージが根強いですが、Nerdy Derbyや他のブースでたくさんのガールズが一生懸命何かに取り組む姿を見ているとそんな考えは一気に吹き飛びました。
展示されているものは高度な技術を使ったものが多いですが、見る分には難しく考えずに楽しめるイベントです。初心者向けのはんだづけやプログラミングのワークショップもあるので、興味のある方はぜひ来年行ってみてください!
(@zubari21)

【Life】金継ぎワークショップを体験をしてきました<東京 Maker’s Base>

こんにちは、ガーリエンヌです。

かねてより「大人になると、とくに女性は健康、園芸、食器の話題が増えがち」説を唱えていましたが、自分自身も30歳を過ぎた頃から、そのセオリーを体現するようになりました。
なかでも“食器沼”にはすっかりハマってしまい、かつて洋服やコスメに向けていた情熱を、皿にぶつける日々を送っています。

しかし、食器のデメリットは(割れるからこそ美しいという観点もありますが)、割れること。
100円ショップで間に合わせで買った食器はしぶとく残っているのに、奮発した皿こそうっかり割ってしまう…なんて事態もしばしば起こります。

先日私は、旅先で買ったばかりの皿を、帰り道に滑って転んで、見事に割ってしまいました(写真右)。

ずっとお刺身や中華のメイン料理をのせるお皿を探していて、これだ!と思って買った矢先の悲劇。
値段はそれほど高かったわけではありませんでしたが、一度も使わないまま捨ててしまうなんて、あまりにも悲しい…。
傷心のなかホテルで解決策を考えていたとき、たどり着いたのが「金継ぎしてみよう」という結論でした。

出典:https://makers-base.com

金継ぎとは、陶磁器のカケやワレといった傷を、漆を用いて修復し、金属粉で装飾して仕上げる、日本の伝統的な技法のこと。
天然の漆はかぶれてしまったり時間がかかりすぎたりしますが、最近、代替のエポキシ接着剤を使った手軽な金継ぎができるようになったことで、トレンドに。また、東日本大震災も、金継ぎが注目されるようになった一因と言われます。

ざっと検索しただけでも、1日体験やワークショップが結構みつかりました。
Googleもいいですが、Twitter、Facebook、Instagramで検索すると、よりお近くの金継ぎ教室が見つかりやすいかと思います。
私は速攻でやりたかったので、毎週開催している、都立大学の「Maker’s Base」のワークショップに申し込んでみました。
金継ぎしたい食器を持ち込んで作業ができます。1回4500円+税でした。
ここではその模様をレポートしたいと思います。件の割れた平皿と、もともと家にあった、一部が欠けた鉢を持っていきました。

Maker’s Baseでは、1回のクラスは4人が上限。
私の回は私ひとりでしたが、友達同士や会社のイベントで参加される方も多いそう。
材料はすべてそろっているので、お皿を持っていくだけですぐ始められます。

まず割れた平皿のほうは、専用の接着剤を混ぜて、割れた面に塗り、接着します。

塗って5分くらいすると硬化し始めるので、それまでは持って押さえておく必要があります。これ意外と大変!手がプルプルしつつ耐えていると、写真のように手を離しても大丈夫な状態に。

ちゃんと合わせていたつもりでしたが、持っている間に少しずれたようで、上部はきれいにくっついたのですが、下部はほんの少し凸凹が生じてしまいました。不具合があるほどではありませんが、やり直しできないので、大きい皿の方はとくに注意が必要です。

接着剤が固まったあと、余分な部分をアートナイフで削り取ります。
写真はないですが、ここが一番集中力を要しました。慣れてくると、するする~と剥がせて気持ちがよかった!

一方、欠けた鉢は、パテでカケを埋めていきます。

ねりけしのようなパテを指先で練って、ちょうどいい形にし、欠けた部分に埋め込みます。


こちらもしばらくすると固まるので、余計な部分を紙やすりで削り、平らにします。
この鉢は、カケた部分からヒビも入っていたので、それも金継ぎで補強することにしました。


いよいよ金をのせていきます。ここでは高価な金粉の代わりに、真鍮粉(エポキシ接着剤と混ぜたもの)を使いました。真鍮とはいえ、色はちゃんと金色です。ちなみに銀粉を使う金継ぎもあるそう。

つまようじに真鍮粉をとり、割れた線をなぞるように引いていきます。
「細くしたがる人もいらっしゃいますが、太くてもそういうデザインに見えますよ」という先生のアドバイスのもと、不器用な手を動かしてなんとか作業。かすれたり線が太くなりすぎたりしても、乾く前であれば綿棒で取り除くことができます。
お皿の裏面も忘れずに作業します。

そして30分ほど乾かし、完成したのがこちら!

ワレやカケが見事にふさがりました。


平皿のアップ。線はぎこちないですが、完成してみたら意外とそこまで気になりません。


鉢のアップ。もともとそういうデザインだったかのように金が映えています。
先生も「かなり上手にできましたね!」と褒めてくださって嬉しかった! 白や黒の食器は金継ぎに向いているそうです。

金継ぎした皿は、1~2日おいたら普通に使えるそう。食洗機や電子レンジはNGです。

結論として、金継ぎは意外と簡単だったし、集中して作業するのも楽しいし、なによりお気に入りの皿を新しい形で甦らせれるのが素晴らしいなと思いました!

そういえば私は、義理の母に「ガリ子さんって何色が好きなの?」と訊かれた際、「金色です」と答えて呆気にとられたことがある(赤とか青とかを想定していたそう)ような女なので、好きな食器に金が加わって、気に入らないわけがないのであった。

最近では、初心者向けの本やキットも売られていますし、お皿を愛する方、ぜひ金継ぎを検討してみてはいかがでしょうか。
(@girliennes)

【FOOD】ギフトにもパーティにも!編集部が選んだ、春のおいしいお取り寄せおやつ

こんにちは、ガーリエンヌです。
ようやく春めいて、ワクワクする季節になってきました。同時に増進する食欲。とくに、心がはなやぐような、甘くて可愛いおやつが食べたい…!

ということで、今回は花園magazine編集部員がおすすめする、おとりよせもできる可愛いお菓子をご紹介します。

●梅月堂 ラムドラ

写真は公式よりお借りしました

鹿児島の老舗菓子店「梅月堂」の、ラム酒入りあんこのどらやき。
一般的などら焼きよりも小ぶりですが、持ってみるとどっしりとした質感。ラムの芳醇な香りがつよく立ち、とても食べ応えのあるお菓子でした。和の味わいなんだけど、洋のエッセンスもあり…好き!
緑茶も紅茶も合うと思いますが、個人的にはコーヒーが一番合う気がします。

ちなみに箱入りだとパッケージはこんな感じ。
お店の名前にもなっている梅を大胆にあしらった、春らしくておめでたいビジュアルです。
先日、祖母の誕生日に贈ったら、とても喜ばれました。

6個入り 2000円 婦人画報のおかいもの

【選者:ガーリエンヌ】

●フロインドリーブのクッキー詰め合わせ

戦前からある神戸のドイツパン、お菓子のお店、フロインドリーブ。クッキーの詰め合わせは、とてもシンプルなのに一度食べ始めたら止まらないおいしさ。軽やかなので何個でも手に取ってしまいます。

ミックスクッキー3個入り 1944円大丸松坂屋オンラインショッピング
【選者:vertigonote】

●Wagashi asobiのドライフルーツの羊羹

写真は公式よりお借りしました


ドライフルーツのイチゴといちぢく、クルミがどっさり入った、まるでテリーヌのような羊羹。
ドライフルーツのくちゃっとした歯ごたえがクセになる、大人のお菓子です。コーヒーにはもちろん、赤ワインのアテにもぜひ。

1棹 2160円 Wagashi asobi公式サイト
【選者:ngsm148】

●開運堂の白鳥の湖

写真は公式よりお借りしました


レトロなお菓子が人気の、長野県の開運堂。なかでも「白鳥の湖」は、乙女心をくすぐるなんともガーリーなソフトクッキーです。
洋風の落雁のような、口の中でほろりとくずれる、独特の食感が特徴。シナモン風味で甘すぎないおいしさです。そっと食べたい、小さな宝物のようなクッキー。

1箱 1220円 開運堂通販サイト
【選者:ngsm148】

●桃林堂の小鯛焼

大阪・八尾市に本店のある和菓子の桃林堂。シグネイチャーアイテムのひとつである「小鯛焼」は、その名の通りミニサイズのなんとも愛らしい鯛焼き。
片手で手軽に食べられるサイズが気楽で、おめでたい見た目だけにギフトにもぴったりです。
ちなみにこれはホワイトデー限定で、ラムレーズン入りの白あんで、しっぽにホワイトチョコがかかっているバージョンです。

小鯛焼 函 2個入り 648円 桃林堂通販サイト
【選者:ガーリエンヌ】

●月世界本舗の月世界

写真は公式よりお借りしました

富山県を代表する銘菓、月世界は久世光彦や瀧口修造も好んだといわれています。鶏卵と和三盆が使われたその味は上品で、少し懐かしい。ガーリーな見た目に加えて、とにかく軽いので手土産にもぴったりです。ネット販売のほかに、物産館や高島屋などでも購入可能。

6本入り 3240円 百選横丁
【選者:ズバリ】

●フレンチパウンドハウスのデセール・グラッセ

東京・巣鴨にある、ショートケーキで有名なパティスリー「フレンチパウンドハウス」。
こちらは、ケーキをそのままアイスにしたみたいな、凝った美しい見た目と味の〈デセール・グラッセ〉。普通のケーキでは甘すぎるという人にも、アイスケーキはおすすめです。チョコレートやイチゴなど、ほかの味もありますよ。

1個 518円 フレンチパウンドハウス通販サイト
【選者:ガーリエンヌ】

ご紹介したアイテムは、通販のほか、アンテナショップやデパートで買えるものもあります。ぜひチェックしてみてください!
(@girliennes)

【Travel】永遠に街歩きしていたい!上海旅行のおすすめ建築&グルメ

こんにちは、Chiaです。2018年最初の投稿が遅くなりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。少し前のことになりますが、年始に上海&杭州へ行ってきました。台湾に旅行したことはあるものの、中国大陸に訪れるのははじめて。「言葉」「ネット環境」「トイレ」「PM2.5」と今までの旅行先とは違った不安を抱えつつも、蓋をあけてみれば想像以上に素晴らしく、思い出深い旅行となりました。

はじめて上海に興味を持ったのは、遡ること大学時代。フィガロ ボヤージュの特集号『I LOVE上海』を読んで、面白そうと思ったのを覚えています。何より、1900年代初頭、かつて「魔都」と呼ばれ、アジア最大の都市として君臨した上海の歴史や文化には惹きつけられるものがありました。映画や小説でしか知らない、そんなかつての上海の姿を探しに行くのが、今回の一つの目的でもありました。

上海の歴史的な建築については、上海市が指定する「上海優秀歴史建築」に詳しく載っています。全てが西欧風建築というわけではありませんが、その数なんと1000以上。写真を眺めるだけでも素敵な建築が多いです。そのうちホテルやレストランとして営業している場所も多いので、観光客が気軽に足を運べるのも嬉しいところ。

https://zh.wikipedia.org/wiki/上海市优秀历史建筑#静安区

というわけで、租界時代の建築を見に、宿泊に選んだホテルが「インターコンチネンタル上海 ルイジン(瑞金賓館)」と「フェアモントピースホテル上海(和平飯店)」です。どちらもかつてはイギリス人の富豪の私邸として建てられましたが、リニューアルを経て、外資系ホテルの傘下に入っています。

▪ 「インターコンチネンタル上海 ルイジン」

1920年代初頭、英字新聞のオーナーもあるイギリス人の富豪、モリスの私邸として建てられたもの。55000㎡もの広大な敷地内に、さまざまな様式の洋館が点在しています。敷地内に入ると、まずはその広さに驚かされます。広い庭園に、英国のマナーハウスのようなレンガの洋館が点在し、さながら機内で観た『キングスマン』の世界。昔の私邸の雰囲気はどんな感じだったのだろうと考えながら散策するのは楽しかったです。ただ、宿泊した主楼は新しい建物で、歴史建築に指定されているのは別の建物だということが後になってわかり、少々残念。小さなヴィラなど修復中の建物も多かったので、またぜひ完成した姿を見に足を運びたいと思ったホテルです。

▪ 「フェアモントピースホテル上海」

ヴィクター・サッスーン卿によって建てられた「サッスーンハウス」(1929年完成)が改修を経て、2010年にフェアモント傘下のホテルになりました。サッスーン家は「東アジアのロスチャイルド家」とも呼ばれた名家であり、インドと中国でアヘンを製造・密輸する事業に関わっていたそうです。(※)上海・外灘と呼ばれる地域のなかでも一等地にあるサッスーンハウスは、御影石やテラコッタタイルをふんだんに使った優美なアール・デコ様式で建てられており、かつての上海の光と影を象徴する建物とも言えます。館内にはこの建物の歴史にまつわる品々が所蔵されている部屋もあり、見応えがありました。

また、1Fの廊下にこの建物が舞台となった映画のポスターがたくさん飾られています。スティーブン・スピルバーグ監督の『太陽の帝国』や、カズオ・イシグロ原作の『上海の伯爵夫人』など、上海を舞台にした作品の多くがこちらで撮影されています。そして私が滞在していた期間にも、ちょうどホテルの裏道で撮影中でした。当時のホテル名『CATHAY HOTEL』(キャセイホテル)というレプリカの看板が飾られ、クラシックカーと人力車が並び、ロビーには20世紀初頭の装いの俳優やエキストラたちが行き交っていました。当時の面影を残す外灘のなかでも、ひときわ歴史を感じさせるこのホテルでの素敵な出来事でした。ホテル内の有名なジャズ・バーも、雰囲気良く楽しかったのでおすすめです。
(※) https://en.wikipedia.org/wiki/Sassoon_family

さて、上海といえば欠かせないグルメについてもご紹介します。食べ歩いてお腹がはちきれそうになり、気合を入れて予約していたディムサムをキャンセルするという事態になったりもしましたが、それでも色々なレストランに行きました。そのなかでも、特に印象的だった二軒をご紹介したいと思います。

▪ 鼎王無老鍋 住所: 中国上海徐汇区衡山路2号甲

薬膳鍋(火鍋)のお店です。もともとは台湾のお店ですが、上海にたくさんある火鍋店の中でも、特に美味しいという噂を聞きつけてやってきました。フランス租界の一角にあり、昔の洋館を使用していて雰囲気があります。赤と白の二色のスープがとにかく美味しい!赤いスープはけっこう辛いのに、旨味が効いているせいか、ついたくさん飲んでしまいます。白いスープはマイルドであっさりですが、薬膳が効いていて滋味深い味わいです。具材も日本で食べるより種類が豊富で悩むところですが、一皿の量が多いので頼みすぎには要注意。ちなみにテーブルに置かれていた、後で足すためのスープは全て空っぽになりました。

▪ 瑞福园酒家 住所:中国上海卢湾区茂名南路132号乙

インターコンチネンタルホテルの近くにある、上海料理のお店。上海在住の方の口コミやブログで何度か名前が挙がっていたので行ってきました。ローカルなお店で、内装は綺麗で広く活気があります。早い時間に予約なしで入ることができましたが、次から次へとお客さんが入れ替わって常に席が埋まっていたので、人気店なんだと思いました。味は何を頼んでも美味しいですが、店員さんがおすすめしてくれた「エビ入り蒸し餃子」が絶品でした。あと「蟹粉豆腐」と呼ばれる蟹肉と蟹ミソを使った豆腐料理が美味しく、今回の旅行を通しても特に印象に残る一皿となりました。

建物とグルメだけではなんなので、観光やその他のお店について少しだけ。有名な場所は一通り見て回ることができましたが、特に印象に残ったのは古い建物が多く残る、外灘やフランス租界の街並みでした。今まで行ったどの国とも違う雰囲気で、一瞬自分がどこの国にいるのかわからなくなる錯覚を覚えます。

あと定番ですが、豫園もその周辺が横浜中華街を濃くしたようなショッピング・レストラン街が楽しくて、庭園自体も見応えがありました。豫園にある上海で一番古いというティールームでお茶しましたが、内装が凝っていて、お茶も美味しかったので良かったです。

あと、繁華街は本当に賑やかで、モールが数時間ではとても回りきれないくらい巨大なのには驚きました。日系のデパートやレストランなどは思ったよりも多かったです。小洒落たカフェや個人経営のショップも点在していたので、行くまでにもっと知っていればなーとも思いました。行ったなかで美味しかったのは、上海発祥で虹橋空港にも店舗がある「Wagas(ワガス)」。エスニックやイタリアンをベースにしたフュージョンっぽいカフェご飯と、本格的なスイーツが楽しめました。あと中国発祥サードウェーブ系コーヒー店「GREYBOX COFFEE」も、シンプルでお洒落な店内で、美味しいコーヒーがいただけます。あと上海ではコーヒーだけでなく、お茶のカフェやスタンドが人気なようでした。なかでも「HEY TEA(喜茶)」というお店は繁華街などの好立地でよく目にしましたが、週末は大行列していたのでその人気ぶりがうかがえました。結局タイミングを逃してしまって買えなかったのが残念。

上海は、冒頭に書いた不安要素もほぼ感じることなく快適な滞在で、また訪れたいと思わせる要素がたくさん詰まった都市でした。台湾や香港に比べて、上海を特集する雑誌(女性誌)が少なくて、予備知識もあまりないままにふらふらしてましたが、町歩きが楽しい!今度は暖かい時期に公園へ行ったり、建築めぐりがてら散歩をしたり、ディズニーランドに足を伸ばしたりしたいなあと思います。ちなみに購入したお土産は、ディフューザーや子どものぬいぐるみぐらいでしたが、滞在中に麻辣花生(マーラーピーナッツ)にはまり、どっさり買ってきました。本当に美味しいです! でもこれ、日本でだいぶ出回ってるんですね。知らなかった…!!(Chia@skintmint)