こんにちは、ガーリエンヌです。
集英社の女性向け漫画アプリ「マンガMee」。『NANA』や『君に届け』といった名作が読めるということで、ダウンロードしている方も多いかと思います。王道から新作まで多数の少女漫画・女性漫画がそろい、無料で読み進められるものが多い(1日に読める上限あり)のも特徴です。
今回ご紹介したいのは、マンガMeeオリジナル作品。要は紙の雑誌ではなく、アプリだけで連載している作品です。ドラマ化された『サレタガワのブルー』をはじめ、人気作は紙のコミックス化されるものも。
この1年、アプリで作品を読み漁ったなかから、いま花園magazineで紹介したい作品はこちら! ※画像をタップすると試し読みページに飛びます
『隠したがりの同期くん』(袖山みみり先生)

可愛い絵柄で、テンポよく読めるオフィスラブコメ。「ヒロインが筋肉大好き女子」という設定なのですが、告白するときに両手でプロテインのシェイカーを振っていたり、細かいギャグが随所に効いていて、読みながらずっと笑ってしまいます。もちろん胸キュンも! 悪人が出てこないのもすごく今っぽい。ふたりのチャーミングなやりとりを延々見ていたくなります。
『ぽちゃっと恋をメシあがれ!』(Studio Mee)

ヒロインが作中で何度も痩せたり太ったりする設定が斬新。いきなり美女に変身する、もつれあったはずみでキスする、出張先で宿の手違いで同じ部屋に泊まるなど、少女漫画の定石が、食べ物関連のギャグで彩られながら、これでもかとぶち込まれて気持ちがいい。ヒーローが当初かなりの俺様(でもヒロインに振り回されてる)ですが、あとで伏線回収されるのでご安心を。
『肉と恋』(結木万紀子先生)

こちらも食べ物系(?)。イケメンだけど無気力な学生生活を送っていた主人公が、野獣のように食いまくるクラスメイトの女子・肉原とひょんなことから仲良くなって始まる青春ストーリー。とにかく肉原さんがふてぶてしいまでの存在感で、読んでいるだけで元気になれる。一方で10代ならではの悩みや葛藤が徐々にわかる展開もぐっときます。来週最終回!
『ハジメテノサツジン』(甘味先生)

名門女子校を舞台に繰り広げられるサスペンス。早い段階で殺人事件(!)が起き、巻き込まれたような形の主人公がいったいどうなっていくのか、読んでいて不安になるのに、目が離せません。個性豊かなキャラクターが予想を裏切る行動をしたり、怖いのになぜか笑えてしまう展開があったり、すごい…と毎回うならされています。どうにか救われてほしい!
『奈落の花』(あいだ夏波先生)

『スイッチガール‼』で知られるあいだ先生のタテカラー作品。バナーからしてクセが強いんですが、とにかく話が面白くて止まらない! 女同士のドロドロもの…で終わらず、人の心の醜い部分も含めて連帯し合いたい、と感動的な気持ちにさせられるヒューマンドラマ。48話の「…さ! あたしはオヤジに貢がせに あんたは女に貢がせに お仕事しなきゃ借金返せないからね!」というジュリのセリフが好きすぎます(読めばわかる)。完結済み。
『大キライとプロポーズ〜入れ替わった婚約者がガチクズだった件〜』(東ねね先生)

プロポーズを受けた日。幸せいっぱいのはずが、婚約者と中身が入れ替わってしまった!? しかも次々と明らかになる、彼が隠していた“ガチクズ”な素顔…。途中まで、婚約者が本当に嫌なやつで「こんな男とは早く別れたほうがいい! あっ、入れ替わってるから別れられないじゃん…詰んだ」状態なんですが、物語が進むにつれ応援ポイントが増え、最終的には「あなたたち永遠に幸せになってね」と親のような気持ちになっていました。感動をありがとう…。完結済み。
『きみのすきなひと』(こう森先生)

恋より仕事、な編集者のヒロインの前に現れた、謎めいた年下男子。偶然の出会いかと思いきや、彼にはひとつの思惑が…。ロマンスとミステリーの塩梅がちょうどよく、静かなのにエモい、独特の世界観があります。ファッション誌編集部が舞台だけあって、キャラクターの髪型&ファッションがみんな可愛くておしゃれなのも見ていて楽しい。完結済み。
『横濱デッドウォーカー』(髙井野花先生)

死体が苦手な警察官・大上が配属されたのは「特殊犯特別対策係」。個性豊かなメンバーたちと、「しゃべる死体」殺人事件の捜査に当たることになるが…。どちらかというと淡白な絵柄ながら、怖さ、エグさの表現が秀逸で、ヒェッとなりながらも読む手が止まりませんでした。ハマる人はかなりハマる作品だと思う。全14話と短めですが、話数以上の読みごたえ&余韻があります。完結済み。
『偽り姫のメソッド』(Studio Mee)

物語の悪役に転生した女優のヒロインが、持ち前の演技力でアンハッピーエンドを回避し、生き残りを目指す! 花園magazine創設メンバーである高野麻衣さんが原作を担当。異世界ものらしく華やかな画面、衣装、背景も魅力です。「あの冴え冴えと輝く美貌を嫌がる女なんて居ませんわ…」というセリフなど、“麻衣節”を感じながら読むのも個人的な愉しみです。
ここまで9作品ご紹介しました。そして最後の1作は…宣伝も兼ねてご紹介させてください!
『死にたい人妻と溺愛強盗』(Studio Mee)

モラハラ夫と冷たい結婚生活を送る銀行員の礼。唯一の心の拠り所は、年下の優しいキッチンカー店主・美希生と、素でおしゃべりできるランチタイムだった。そんなある日、隠れて避妊薬を飲んでいたことが夫にばれ、仕事を辞めさせられることに。絶望する礼の前に現れたのは…覆面の銀行強盗! しかも正体は美希生!? 大金と礼を奪い去り、キッチンカーに乗り込んだ美希生は、「あなたのことが好きだから、このお金を楽しく使いきって、流氷で一緒に死のう」と持ちかける。失うものがない礼は心中の旅に同意するが、美希生の真の目的は別にあって…?
スタジオ分業制の本作、わたくしガーリエンヌがストーリーを担当しております(佐井識名義)。まさか自分が少女漫画の殿堂、集英社で原作を書くことになるとは。とはいえ直球の溺愛ものになるわけもなく、大金が舞い散り、思惑や因縁が交差し、ラブとスリルとミステリーが彩るエンタメ作品となっております。
趣味で小説を書き始めて丸12年、これまではひとりで細々と(喫茶マリエールという仲間はいたけど)創作にいそしんできましたが、自分の妄想が美麗な線と色で漫画になっていくのが本当に楽しいです。そのへんの制作裏話も、おいおいどこかでできたらなと思っています。
気になった作品があったら、ぜひ読んでみてください。アプリのダウンロードはマンガMeeの公式サイトもしくは直接App Storeからどうぞ~!